さーもんのゲーム与太話

ゲームの話と与太話

侠客斯くあるべし

こんばっぱー。さーもんです。世界史Aだったので中国史は古代しか覚えてない。


ゲーム日記!

先日「存在/しないあなた、とわたし」をクリアした後、もう少しADV系をやりたいぞと思い、多分去年のウィンターセールとかで買ってたノベルゲームをプレイして昨日クリアしてまいりました。のでその感想記事。

ゲームタイトルは「飢えた子羊」。1600年代の中国を舞台にしたビジュアルノベルです。

Steamページはこちら。

かなり過酷な描写が多く、その面で人を選ぶ要素はあるものの非常に面白いビジュアルノベルでした。

1632年の明での話。主人公の盗賊「良」は相棒の「舌」
と共に、4人の少女を洛陽まで届ける仕事を請け負うが、その届け先は生きたまま少女を喰らう1000年生きた妖怪「豚妖」だという話を聞いてしまう……みたいな序盤のあらすじ。伝奇物って呼ぶのが1番近いジャンルかな。

主人公の良は間違いなく悪人なんだけど、さらに根っからの悪漢である舌との対比や語られる過去によってプレイヤー目線で同情心と共感をうまく起こさせてくれて、売り物である少女たちの交流が良の芯にあった侠客への憧れを蘇らせてくれる過程が綿密に描かれてます。
そして、メインヒロイン(というよりはダブル主人公の片方と言った方がいいかも)である「穂」。前述した過酷な描写は主に彼女の過去編です。幸せな家庭の描写から一転、大飢饉による地獄の描写は非常に心にくる物でした。ただ、この描写は安易なグロ要素では決してなく、物語とキャラクターの行動原理により深い説得力を持たせるために必要不可欠なストーリーでした。

そしてそれらのストーリーを描写する文章。中国のゲームなので元は中国語ですが、日本語翻訳には全く違和感なし。というか普通にすごいいい。時折一人称のブレや誤入力も見かけましたが、これは翻訳の精度というよりテキストのチェック漏れかなと。

次にボイス。なんと主人公以外フルボイス。しかもヒロインである穂を演じるのは釘宮理恵さんです。豪華だよ。めちゃ豪華。

そして音楽もオリジナルで作成されていて、中華風な雰囲気を感じられるもので物語にマッチしています。特に緊迫した場面で流れる曲はよいものでした。

とまあそんな感じでネタバレを避けつつお勧めできるポイントを書いたので以下少し行を開けてネタバレありでの感想も。



















この辺から。
先ほど文章がすごいいいと書いたのですが、自分が一番感じ入ったのはここでした。


子羊たちのために相棒を切り、あまつさえそれをバラして茹でて共に街を出ての描写。
いつもの癖で相棒に話しかけた良の人間臭さと、殺された肉片なのに「嬉しそう」と感じてしまう良の身勝手さ、そして実際いつも通り仕事をこなしたあとなら舌は嬉しそうだったんだろうなという寂しさ。色々詰まった名文だと思います。


エンディング関連!
フローチャートを見ると最初から穂の好感度でエンディングが変わることはわかってました。んで、まあそこそこいい選択肢選べてるんじゃなあいのとか思ってプレイしてたら最初は一番好感度低いエンドでした悲しいね。投獄されちゃったよ良。

トゥルーじゃないグッドエンドの中では好感度中程度のやつが一番好きです。穂は死ぬも良への復讐を果たし、良は死ぬも最後に侠客として散る。いい終わりです。

トゥルーの方は「共に死す」が美しくて大好きです。悲しさはあるのですが、侠客の物語としてあるべきところに至ったというべきでしょうか。
ただ、「共に生きる」もやはり捨てがたく……。やっぱり好きになったキャラたちには生きててほしいもんな……。あと大人の穂(ついでに大人なくぎゅボイス)を見られるのはこのルートだけだし……。
多分今年の冬かな?同じ世界観でお送りされる続編が出るそうで、その中にはメインじゃないサブ要素として良と穂のその後が描かれるとのことなのでこのルートが続編では使われてるんだろうなということもありますね。

いやあ本当に面白いビジュアルノベルだった。飢えた子羊。続編泣き叫ぶ雁も出たら買いましょう。
あと普通に知らなかった中国史の出来事を知れたのも嬉しかったです。王恭廠大爆発とか李白成とか。


では!今日はこの辺りで!また明日お会いしましょう!またね。