さーもんのゲーム与太話

ゲームの話と与太話

今回のイベストは現実的で平和的なメインストーリーだったんじゃないかって感想

こんばっぱー。さーもんです。路上ライブで立ち止まったことないなあ……。


予告通りブルアカの話!
今回のイベスト、「-i've aLIVE!」の感想です!
ネタバレ注意!!!!!!
改行入るぞ!!!!
あっちなみにミニゲームの方はまだ触れられてないから気をつけなくていいぞ!!!

































もういいかい?


まず最初に今回のイベントのいっちばん好きなところ話していい??
ここからの流れさいっこう……!

ここから牢屋で4人が対面して話すところ、つまりは7話の終わりまでの部分ですね。

ギャグシーンとしてもめちゃめちゃ面白い。それは間違いない。
おっ、アイリが悩んでる理由に気づくのか……?→いや気づかないんかーい!という面白さはもちろんある。
キャスパリーグネタを持ってきたいじりや、先生がアイリと話した後の電話でもう捕まってる即落ち感&ボコボコになった3人とか笑えるシーンはすごくある。

でもその上でこの一連の流れって、友情というものの一つの側面を、ギャグシーンに落とし込んだうえで克明に表現してるシーンだと思うんですよ。

どんなに仲のいい友人同士であっても、互いのことを完全に理解できるわけじゃない。だってどこまで行っても他人は他人だから。誤解や無理解は生じてしまう。
でも、時には勘違いして行動してしまうかもしれなくても、その人のために全力で何かをできる。たとえそれが危ないことでも、部活動ができなくなることだったとしても。そんな姿を友情として描いてるところがもうめちゃくちゃ好きです。

「大切な親友同士だからアイリの本当の悩みに気付いてアイリの気持ちに寄り添うことができました、めでたしめでたし」でも別にいいんですよ。でもそういうお話にはしなかった。
繰り返しになりますが、「親友同士でも常に以心伝心できているなんてことはなくて、それでも相手のために代償を厭わずに行動できること。その関係性を友情として表現する」ことが本当に好きです。
無理解から生じる様々な問題が現実でも多く存在する中で、無理解の中にも存在する美しいものを描く。それこそ都合のいい話かもしれないけれど、それを描けるのがフィクションの持つ力の一つだと思うので、本当に大好きな展開でした。

更に話を進めるなら、今回の話はエデン条約編で語られた七つの古則の二つ目、「理解できないものを通じて、私たちは理解することができるのか」、そして連邦生徒会長によるその置き換え「理解できない他人を通じて、己の理解を得ることができるのか」に対する具体的なアンサーになっています。
完全には理解出来ていないスイーツ部のメンバーを通して、あるいはメンバーを鏡として、アイリは己の価値を理解する。もっと言えば己が作り出すことができたその関係性に価値があり、自分がいなくては生まれなかった関係だったことを理解する。
素晴らしいアンサーです。



そしてそして、今回の起承転結で、「起」と「転」はアイリの「私なんて」「何もできない」そんな悩みがお話を動かしていたかと思います。
そんな中でアイリが吐露した「何者かになりたい」という切実な思い。
世代を問わずだとは思うのですが、特に思春期においては普遍的な悩みだと思います。

「自分が何者なのか」というアイデンティティに関わるお話はメインストーリーだとパヴァーヌ編と百花繚乱編で触れられている話だと僕は思っています。
パヴァーヌでは「世界を滅ぼす魔王」だと自分のことを定義づけてしまったアリスに対して、「自分がなりたい自分になっていいんだよ」というアンサーを出しました。
そして百花繚乱では「自分を演じて取り繕っていた」面々の行いをあげつらうシュロに対して、「演じていたとしてもそれはその人の本当の一面になっていく、繕うことは何も悪いことじゃない」というアンサーをぶつけました。

じゃあ今回のイベントストーリーではこのアイデンティティの話にどういう結論を出したのかというと、「そこにいるだけであなたは誰かにとってすでにかけがえのない何者かになっている。焦ったり無理したりせずに、それに気づくだけでいい」そんなアンサーのように自分は感じました。

ここまでの自分の感想をまとめていくと、なんだか今回の話って、ブルアカがメインストーリーで語ってるくらい大事にしてる「少年少女たちの悩みへの寄り添い」をより多角的に深掘りするために作られた話だったんじゃないかなと思うんです。
誰かとの関係性の話もそうだし、アイデンティティの話もそうです。

じゃあその二つの悩みに対する多角的な掘り下げ方の始まりがなぜアイリになったのかというと、彼女が普通で平凡な女の子だからだと思います。
妙な力や特異部分の少ない、より現実に近い女の子。メインストーリーで上記の悩みを抱く生徒たちはみんな何かしらすごい部分があったり、生まれからして特異だったりする。そういうことがないアイリを主役にすることで、より現実的にこれらの悩みに対するアンサーを出そうとしたんじゃないかなと。

言い換えるから今回の話は、「現実的に平和的に進行するメインストーリーの1つ」だったと思うのです。

そんな視点を持って見ると、ツムギの存在は登場人物の心を揺さぶり、物語に変化を生み、成長を促す存在。メインストーリーではゲマトリアやリオやシュロがその役割を担っていましたが、今回あくまで彼女は平和的にその役割をこなしていきました。争うことなく傷つけることなく。
その上で先生との対話シーンもあって先生の出す答えにも納得して去っていく。悪事を全くせずに状況に変化を起こしている。

もう一個平和的にという部分は、今回イベントのストーリーステージに戦闘ステージがひとつもなかったんですよね。アイリ以外の3人で強盗はしてたけど、アイリ自身はそこに関わらず、先生も戦闘の指揮はしていない。
なんとなくこれもまた、「銃撃戦」というフィクション味の強い要素を入れずにお話を進行させようとしたこだわりなのかなあと思うのです。

そして最終的にそういった要素がラストの歌に凝縮されていく。そういうことだと思いました。

「いっちばん好きなところ話していい?」からはじめたのにずいぶん長くなってしまったし従来の8割増しくらいで真面目に感想を書いてしまいました。
流石にここからいつも通り時系列に沿ってスクショ貼ってダベるのは違う感じがするのでやめておきます。語りたいことはたくさんあるけど。


ではでは今日はこんなところで。また明日!