さーもんのゲーム与太話

ゲームの話と与太話

楽しい米作り〜天穂のサクナヒメ感想〜

こんばっぱー。さーもんです。自分でやったことないけど観るのが好きなスポーツ競技は体操です。

昨日はオリンピックの開会式がありましたね。Twitter見ると結構な人が話題にしてて、なんだかんだみんな楽しみにしてたんだなって思いました。

自分はその盛り上がりを尻目に天穂のサクナヒメをクリアしてきました。今日はその感想を書きます。


以下ネタバレあり感想


















f:id:salmonmmtm:20210724205022j:plain
サクナヒメ、とても楽しかったです。楽しかった三本柱はアクション・キャラクター・米作りでしょうか。

アクションはプレイを始めた時の日記にも書きましたね。羽衣を使った独特の移動・戦闘アクションが爽快でした。
技を敵に当てると熟練度が上がって性能が強化されていくと言うシステムがあって、それも好きなシステムでよかったです。MAXまで強化された登鯉があまりに強かったのもいい思い出です。


キャラクターについて、登場人物みんな一癖も二癖もある、というか初期の状態では結構問題のあるキャラしか揃ってないんですよね。
ただ、だからといってキャラへのヘイトが溜まるかというとそうではなかったです。
可愛らしいキャラデザや世界観が御伽噺の登場人物感を出してくれて、いい意味でギャグ的にキャラの所業や性格を柔和にしてくれました。
「こいつクズやんけ!!」って笑いながら言うことも多かったです。

そして物語の進行につれて、ちゃんとみんなが成長していく。これもやっぱり御伽噺のように感じられます。一番成長したのは主人公であるサクナでしたね。


個人的にエンディングでヒノエ島に残り神になる選択をしたものと、麓の世に帰り人として生きていく道を選んだものとで別れたのが好印象です。
それぞれが選んだ道を尊重して、最後は決して馴れ合わず別れを選ぶというのはある種すごく現代的な物語の結末だと感じました。


米作りについて、このゲームの主軸ですね。
毎年毎年、田おこし→種籾選別→田植え→収穫→稲穂架け→脱穀→籾摺りと一連の作業を行い米の収穫を行います。
最初はかなり面倒です。ただ何度も作業をしたり物語を進めたりすることで、豊穣神であるサクナが農技というスキルを習得したり便利な道具をきんたやココロワが作ってくれて作業が楽になっていきます。メタ的に物語を進めようと思わせる上手い動機付けだなと思いました。

米作りはストーリーやシステムにも密接に絡んでいます。
まずシステムですが、作った米の各種ステータス(味や粘り、香りや美しさなど)がそのままサクナのステータスに直結します。サクナヒメでは敵を倒すことでレベルが上がるのではなく、米を作ってステータスをあげるのです。あげたいステータスがこれだから、肥料には米のこのステータスをあげるものを使おう、みたいな試行錯誤が面白かったです。
また前述の戦闘で使う技も米が一定のステータスになることで習得できるシステムになっていました。

ストーリーではサクナ達の作った米を「天穂(あまほほ)」として他の神々の元に輸出して神々がそれを大層喜んで食べているという描写がなされます。
そしてラスボスである大龍(オオミズチ)はサクナに倒された後、「怨ある限り自分は生まれ変わるが、今麓の世(人の住む世界)は戦乱が終わり自分が生まれ変われるほどの怨の生まれない世界になろうとしている」的なことを言います。
そしてストーリーの中程で頂の世と麓の世は表裏一体との話がされていたのを思い出し、ある事実に気付きます。
サクナ達は天穂を以って神々を満たすことで麓の世にも恵みをもたらしたんだということに。
まさに豊穣神の働きに他ならないこの事実。そしてそれはプレイヤーが必死に頑張って作った米でもたらされた恵みだということ。
米作りというシステムとストーリーの素晴らしい融合に感動しました。


天穂のサクナヒメ、アクション・キャラクター・ストーリーと三拍子そろったうえで、それらを米作りでまとめた良いゲームでした。
米作りをゲームに搭載する上で真摯な態度で臨んだスタッフの結晶だったと思います。

以上、今年何本目かのいいゲームに出会えた話でした。