さーもんのゲーム与太話

ゲームの話と与太話

然して少年は現に醒める

こんばっぱー。さーもんです。昼の住人よりかは夜の住人よりです。夜の方が元気出るね。


ゲームの最大の特徴とはなんぞや。
ゲームを他の娯楽と区分けする最も大きな要素とは何か。
視覚聴覚触覚の3つの感覚を用いるエンタメであることか、あるいはジャンルやプレイ形態が幅広く間口が広いことか。はたまた他の何かか。
そのどれもが正解だと思う。でも自分の中で最大の要素は別にある。
それは「双方向性」だ。あるいは「相互作用性」と言ってもいい。
ゲーム側から物語が提供され、プレイヤーが操作することでゲーム内で物語が進んでいく。
ここでいう物語はフィクションのストーリーだけでなくて、RPGにおける1個の戦闘だったり、対人戦のようなリアルタイムで進んでいく場面のことだったりも含んでいる。
総じてこちら側の操作で変化が生じるのが大きな点だと思うわけだ。
そんな中でノベルゲーはどうだろうか。物語は全てテキストで定められていてプレイヤーがすることは選択肢を選ぶことだけだ。そこに双方向性はあるのか。
自分は「ある」と断言する。
どんな選択肢もその先のテキストは既に決まっていて、そこにプレイヤーが変化を加えることはできない。
故に適当に選択肢を選ぶならそこに双方向性はないと思う。
だが、その選択肢の続きを強く読みたいと望んで選ぶときに双方向性が生まれると思う。
なんというかつまり「この先の展開はお前が読みたいと望んだものだ。全ての責任はお前にある」と言った感じ。

まあ長々とよくわからんゲームの話をしたわけだけどなんの話がしたいって月姫アルクルートをクリアした話をしたかったのよね。

以下アルクルートのネタバレあり





月姫 -A piece of blue glass moon- 初回限定版【同梱物】武内崇描き下ろし特装化粧箱 & 設定資料集「月姫マテリアルI -material of blue glass moon-」 - PS4














結論:もうめっちゃよかった……。


文章や設定については語るまでもない。型月を存分に堪能できるもので満足としか言いようがない。
うだうだ語るのはなんだか素晴らしいプレイ体験の浪費になりそうなので、「うがああああ」となったところを3点だけ語る。サザエさん方式。


1つ目はホテルの最上階で志貴が眼鏡を外してアルクェイドの体を見たシーン。
それまで散々、プレイヤー視点でも死の線が見える志貴の視界は見せられてきて、とても不快感のある世界が出されてきていた。
そんな死の線だらけの志貴の視界の中に現れた死の線の見えないアルクェイドという存在。
これを奇跡と呼ばずになんと呼ぶのか。運命か。

一歩メタ的観点で見るとそりゃ志貴はアルクェイドに心底惚れ込むよなって説得力の持たせ方がめちゃめちゃにうまくて感動してしまった。
そして物語後半でアルクから志貴への恋の理由が明かされる対比構造……。


2つ目はアルクの魔眼を受けて志貴が暴走したシーンの選択肢。
これは上で描いたことに繋がるけど、アルクを解体するであろう選択をすることは絶対にBADエンドにしかならないと感じていた。でもどうしてもその選択肢の先を見たくて選んでしまった。どうしようもなく引き込まれて、悪い結果があると分かっていても読みたくなってしまう魔力がそこにはあった。
総じて引き込まれる文章だったけどここは本当に格別の体験だった。


3つ目はエンディングの話。
すごくビターなエンディングだった……。末長くイチャイチャしてくれよ頼むよ……という自分とアルクの選択を尊重したい自分がいる。とはいえ奇跡のような女性と出会って愛し合うことができたのにお別れで、それでもその人に生きていて欲しいと言われるのは凄まじいまでの呪いだなぁとか考えてしまう。
幸せになる世界はあるんだろうか(派生作品とか同人版とかでどうだったんだろうって気になる)。



一旦感想はこんなところで。どうせシエルルートクリアしたらまた書くことになるだろうし。
あとメルブラは普通に買おうと思いました。シナリオ読むだけなら格ゲー初心者でもどうにかなると信じて。

以上、月姫感想1回目でした。