さーもんのゲーム与太話

ゲームの話と与太話

たった7日間の物語

こんばっぱー。さーもんです。大学での第二外国語はドイツ語。何にも覚えてない。

 

ゲーム日記!

エルデクリア後P5Tに入る前に短めのADVをやりたいなという気分だったので、前からウィッシュリストに入れてた『7 Days to End with You』ってゲームを購入してプレイして来ました!10時間くらいですかね。

SteamとSwitchで遊べます。元はスマホアプリなのでそっちでも遊べますが、そっちはSwitch版発売の際に追加された要素がないかも?調べてないからわかんないのですが。

このゲームがどんな内容かと言いますと「記憶を失った主人公になって、未知の言葉の意味を推測していくクリック式アドベンチャーゲーム」です。

舞台は小さな家の中で、タイトル通り7日間だけの物語。タイトル画面にもいる赤髪の彼女(公式には性別は明言されてないらしいですが便宜上「彼女」で)が主人公の世話をしてくれるのですが、記憶がないのでご覧の通り話してる言葉が全くわからない。

主人公が記憶を失ってることを察してくれた彼女は家の中を主人公についてまわって、クリックした物の説明をしてくれます。その説明はそのものズバリの名詞を言ってくれることもあれば、複数の言葉でそのものの役割を説明してくれることもあります。更に物の説明以外にも会話を通して聞いたことのある言葉は増えていきます。

そうやっていろんな言葉を学んでいくとこんなふうにズラリとリストに並んでいきます。

リストから言葉を選ぶとどんな時に彼女がこの言葉を使ったか、その時のシーンが見ることができて、そこからこの言葉は何を意味してるのかを推測して当てはめていく……というゲーム性。

このようにしていろんな言葉の意味を推測していった先で、主人公は一体何者なのかなぜ記憶を失っているのか、彼女は一体誰で主人公とはどういう関係なのか……というのを楽しむADVです。

前述した通り7日間で物語の幕は閉じるのですが、新たにニューゲームを始めても言葉のリストの当てはめた意味の推測や彼女がこの言葉を使ったシーンの履歴は残ってるので何周かしてどんどん言葉を理解していく形になってます。その結果1周目では何のことかわからなかった言葉や彼女の思いが周回するにつれてわかるようになり、主人公のこともわかるようになり……そしてその果てにこの物語がどう決着するのかはプレイヤーの手に委ねられるような進行です。

 

とにかく最初は何にもわかんないです。何にもわかんないながらにあーでもこーでもないと色々クリックしていき、「これは絶対この意味だ!」ってわかった時の気持ちよさはこのゲームでしか味わえないものだと思います。

まあ趣味は分かれるゲームだと思います。とにかく何にもわからない状況でもとりあえず話を進めてみたり当てはめてみたり、そう言った試行錯誤が好きな人にはめっちゃオススメできます。逆に不確定な要素に囲まれて曖昧なままに話を進めていくのはモヤモヤするぜ……って人は厳しいかも知れないです。自分の推測した意味が最終的にゲーム制作者の意図と一致してるのかどうかは最後まで遊んでもわからない=物語がどういう物だったのかは自分の考えた答え次第なのも好みが分かれる要素だと思います。

あとはこの赤髪の彼女が可愛いです。言葉の意味が全くわからないうちも、記憶をなくしたワイを助けてくれる女の子が可愛くないわけないやん?って感じで可愛いですが、言葉の意味を理解していくとより可愛さが増します。

 

さっきも書いた通りゲーム性の好みは分かれると思いますがキャラやストーリーは安定して好きな人の方が多いんじゃないかなと思いますので、実際の画面とか見て面白そうだなって思ったら是非プレイしてみてください。お値段も安いしプレイ時間もそんなに長くないので。

 

では以下はちょっとネタバレ大いにありで少しだけ語りますので間を空けますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから。

いやあいいゲームだった。エンディングでしっかり泣いちゃいました。1周目は割と家の中のものの単語とかはある程度わかったけど、彼女が話す内容が全然わからないまま終わってしまったのですが、その後の周回で少しずつわかっていく瞬間がたまんなかったですね。隠し部屋を見つけた時の恐怖とやはりか……という感情とか、自分が錬金で生み出された生物だと自覚した時のじゃあどうすればいいのか……という困惑とか……。最高です。

個人的に上手いなあと思うのが「言葉の履歴は彼女の会話文の中で出て来た言葉しか見られない」という点。新聞やメモで見たものは表示されないので、会話から推測して意味を入れたあとにメモとかを調べてその言葉が出てきた時、特にそれが「戦争」とか「死」とかそういう不穏な単語だった時のゾワッとする感覚は素晴らしいです。

もう一つはこの作品が何周もすることを前提とした作品であること。主人公目線では毎回初めての経験として7日間を過ごしますが、プレイヤーにとっては何度も過ごす7日間になるわけです。でも話を進めていくと赤髪の彼女もまた何度も主人公との7日間を過ごしていたことがわかる。この主人公を除いたプレイヤーと彼女の鏡合わせの構造も素晴らしいなと思いました。

 

今作のマルチエンディングで1番好きなのは「全てを終わらせる」上で最後に彼女の名前を呼ぶエンディングです。というか最後に入れる言葉は自然と彼女の名前を選んでいたのでこれが俺が作った物語だからさっていう思いですね。さようなら自分のために罪を重ねてくれた人。一緒に眠ろう。おやすみTHEO。